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要求仕様「書」を、どこまで「書くか」?(実際、要求仕様書はどこで止めとくか)

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さっきの


要求仕様は、どこまで書くべきなのか?(要求分析は、どこまで詳細化するべきか)
http://blog.goo.ne.jp/xmldtp/e/9760b1dd3f3eb3b0bdd676118ad388b8

なんだけど、結論が

機能要件は、出力と、入力データ、利用する関数・演算を決める
非機能要件は、事前に決めた非機能項目チェックリストをチェックする

となっていた。

でも、実は、要求仕様書をここまで決めて書くことは、
無いとは言わないが少ない。



実際には、「機能要件の合意形成ガイド」にあるように、機能要件は、外部設計完了時までに完了していれば良い。だから、上述の例でも、グラフと表の位置は、「見てから決める」ということにして、決めていない。

では、要求仕様書はどこまで決めておけばいいのか・・・
ということだけど・・・

「設計者が困らない程度」

に書いておき、要求仕様書が書き終わった段階で

「技術的に実現方法がわからない関数がない」

状態にしないといけない。



たとえば、位置を決めるというのは、設計者がどうすればいいかわかる。
(あとでレイアウト図を出して、このへん?このくらい?とユーザーさんに聞けばよい)
これは、先に延ばしてOK

しかし、グラフの場合で、棒グラフをグラデーションしたいなんていうとき、
技術的に出来るかどうかは、確認しないと分からない
(ライブラリを使う場合、Excelでグラフ表示しようとすると、
 グラデーションのライブラリが利かない可能性あり)
こういう部分は、要求仕様書が書き終わる前に、確認しておくべきこと。
PDFへの出力方法も同様。

具体的には、
 出力は、出力する「もの」の名前(帳票名、PDFファイル名、画面名など)と、
 これを出力しないと意味が無いというくらい大事な項目、

 テーブルでは、テーブル名と
 主キー(自テーブル、他テーブル(外部キーになる))

 入力データは、上記の出力データが出力できることを
確認できる程度

は必要。それ以上は、書かなくてもゆるされるかもしれない

非機能は、なんかしないといけない機能について述べる
けど、チェックしたんなら、全部出したほうがいい

なお、入出力に関しては、全体テンプレートがあるのなら、
全体テンプレートの内容を要求仕様書に書くかどうかは別として、
要求仕様書完成前までに出来ていると安心できる。
さらに、1~2個の画面例を作っておくとリスクは軽減する。

このほかの入出力(PDFなど)も、1~2個の例を作っておくとリスクは激減する。



実際の工数超過は、項目が1、2項目追加されたというより、
そのような表示は無理!ということによる仕様変更のほうが大きい。

たとえば、JQuery Mobileを利用して、AJAX+SPAを実現しようとしたとき、
AJAXを使って画面を書き換えようとしたら、画面リドローが起こらず、
画面が書き換わらないとか

IEで、位置を合わせようとしたら、X,Y座標を送っても、
その後位置合わせロジックが動いて、指定したところに
フォーム部品が動かない

などによる仕様変更のほうが、項目を10個足すなどというより、
仕様変更度合いが大きい。
(前者は、SPAから、画面切り替えにプログラムを変えることになるし、
 後者は、setTimeoutで30ミリ秒後くらいに実行させるとうまくいくことあり)

このような危ない橋を渡らない為には、画面サンプル(一番難しそうな)を
作ってしまうことである。
なので、1~2個の例を作っておくとリスクは軽減する。

特に、デザイナーに画面周りデザインを頼む場合、いまだと、Javascriptまで
有る程度書いてくれる。。。けど、デザイナーによってくせがあるので、
どういう風に書くな・・・だから、こう仕様を切ろうという目安をつけるためにも
テンプレート作成までしてしまうと安心だけど、
これは、お金のかなる話(デザイナー代)なので、この段階で踏み切れるかどうかは
疑問だったりする・・・


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