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Channel: ウィリアムのいたずらの、まちあるき、たべあるき
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「社会福祉援助の展開過程」からみた、ソフトウェア開発の進む道(2)

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前に書いた「社会福祉援助の展開過程」からみた、ソフトウェア開発の進む道(1)で見たように、社会福祉の世界でいう、環境モデルから、物語モデルへの変化のように、ソフトウェア開発でも、客観的なシステムから、主観的なシステムに変わりつつあると思う。
 その辺を書いてみたい。



■従来のソフトウェア開発

 従来のソフトウェア開発は、客観に基づいた開発だった
   これだけの費用対効果があるので
   こういう機能を(第三者にもわかる形で)
   いつまでに、
 導入するというもの

 入力に対する出力は明確化され、仕様として文書化されている。
 文書化されることにより、仕様が第三者がみても、客観的に明らかなので、
 仕様実現(実装)は、要求を出した別の人が実現できるようになった。

 そのため、(社会福祉でいう支援の手順のような)
 開発手順が明確化できて、その1つがウォーターフォールとなった。

 開発がマニュアル化でき、「ソフトウェア工学」や「コンピューターサイエンス」
として、客観性のある自然科学や工学として扱うことができた。



■最近のソフトウェア開発

 最近は、主観を重視する。ユーザーエクスペリエンスなどがそれ。
 そうなってくると、第三者には、よくわからない。経験の感じたなんて・・・

 ということで、開発者である第三者は、ユーザーを「解釈」し、
 その解釈内容を表現することによって、ユーザーと対話し、

 開発ストーリー(物語)を作っていくという形になる。

 こうなると、ユーザーの主観と開発者の解釈に基づく開発となるのだから、
客観的なマニュアルもないし、予測もつかない。

 まさに、技術パターン群である、アジャイルの適用になる。



そんなかんじで、ソフトウェア開発が、ソフトウェア工学から、
ユーザーの解釈とその実現という解釈学に変わってきた気
がしますね。その変遷は、社会福祉と似たものがあるかもしれない。


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